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なぜジョガーの膝痛は「右側」に集中しやすいのか?
最近「なぜか右膝だけが痛むんだよな……」と違和感を抱えていませんか?
実は、ランニング障害で来院される方の多くが、左右どちらか一方の痛みを訴えられます。
当院でも多くのジョガーの方々にご利用いただいていますが、訴える症状で多いのが「右膝」のトラブルです。「たまたまかな?」と思われがちですが、実はそこには「利き足」という身体の仕組みと、特有の「走る環境」が深く関係しているんです。
今日はその理由を、理学療法士の視点から説明させていただきます。
1. 「蹴り出し」のパワーが右膝を直撃する?
私たちは無意識のうちに、右足を「操作する足」、左足を「支える足(軸足)」として使い分ける傾向があります。
多くの研究(バイオメカニクス的知見)でも、右利きの人は右足で地面を強く押し出す(蹴りだす)力が強いことが示唆されています。
右足: 前進するための推進力を生むパワー担当左足: 体の揺れを抑えてバランスを取る安定担当ジョギング中、右足でグイッと力強く地面を蹴り続けると、その分、着地時の衝撃を吸収する「大腿四頭筋(太ももの筋肉)」への負担が右側に蓄積しやすくなります。これが積み重なることで、膝の皿周辺や腱に炎症が起きやすくなるのです。
2. 「道路の傾斜」が右膝を「長い足」に変える
日本の道路を走る際、多くの方が左側通行を意識されていると思います。ここで注目したいのが、道路の「傾斜」です。日本の道は雨水を流すために、中央が高く、外側(左側)が低く設計されています。
左側通行で走ると、常に、右足が左足より膝を曲げる角度が大きくなり、体重を支える時間お長くなってきます。そのため、右膝関節や筋肉にストレスがかかりやすくなります。
これが、右膝の外側にある「腸脛靱帯(ちょうけいじんたい)」などを痛める隠れた原因になっていることが多いのです。
3. トラック練習の「左回り」も要注意
「たまには競技場で」とトラックを走る際、世界共通で「反時計回り(左回り)」ですよね。常に左へカーブを切る際、外側にある右足は遠心力を支えるための「踏ん張り」を強いられます。この「踏ん張り」の連続が、右膝への過度なねじれを生んでしまうのです。右膝のサインを見逃さないために「利き足だから仕方ない」と放置してしまうと、痛みをかばって腰や股関節まで痛めてしまう二次災害が起きてしまいます。
もし、右膝に違和感があるなら、まずは以下のことを試してみてください。コースの左右を変えてみる(安全な場所で、傾斜の逆側を走る)右足のストレッチを念入りに(特に太ももの前と横)シューズの減り方をチェックする(右だけ極端に減っていませんか?)
最後に膝の痛みは、あなたの体が「今の走り方や環境に無理があるよ」と教えてくれている大切なサインです。当院では、単に痛みを取るだけでなく、あなたの「利き足のクセ」や「歩き方の特徴」を分析し、一生楽しく走り続けられる体づくりをサポートしています。「右膝が気になって、思い切り走れない……」そんな時は、一人で悩まずにぜひ一度ご相談ください。

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